つい先日、東京音楽大学の公開授業に身を乗り出して行って来ました。
授業内容は
『童謡作曲家の世界』
実は、今年の7月1日は
童謡が誕生してから100年だそうで、それはそれは記念すべき年なんです。
童謡というと
その名前のごとく「こどもの唄」というイメージがありますが、
これがいざ知ると、とても奥深いことに気付かされます。
作詞家として後世にまで広く知れ渡っている
北原白秋は、
童謡に楽譜をつけるのを嫌がり、人それぞれ、自由に謳われることを理想としましたが、
夏目漱石の門下である鈴木三重吉が童謡の児童文学誌『赤い鳥』を発刊した際に、
成田為三らが童謡に音楽を吹きこんでいったとされています。
今回は、童謡の作曲分野で一時代を築いていった
成田為三、
詩の高低アクセントを意識した 山田耕作、
20代で芸大助教授になり、輝かしい功績を誇るエリート 本居長世、
子どもに愛されるメロディーで作曲した 中山晋平、
4人の作曲した童謡を聞いてきました。
みなさんもご存知、
「夕焼~け、小焼け~の、赤とんぼ~♪」の『赤とんぼ』や
「カ~ラス~、なぜ鳴くの~」の『七つの子』
「しょ、しょ、證誠寺、證誠寺の庭は、」の『證誠寺の狸囃子』など、
全20曲以上の童謡を、講義で得た少しの教養を蓄えて聞きました。
『證誠寺の狸囃子』を作曲したのが中山晋平と聞くと、「しょ、しょ、」というフレーズのキャッチ―なメロディーも納得です。
また、詩のアクセントを意識した山田耕作の作曲した
『赤とんぼ』のアクセントが、
⤵ ⤴ ⤴ ⤵
従来の「赤とんぼ」と違い、 なぜ「赤とんぼ」なのかというと、
唄の「赤とんぼ」のアクセントは東京弁なんだそうです。
多くの発見があり、100年の今年に
童謡の魅力を再発見してしまいました。