俳句・川柳・短歌
前号(2022年エール春号)で
優秀作に選べれた作品をご紹介します。
たくさんのご投稿ありがとうございました。
俳句
優秀作
◆選者から
素朴で大らかな埴輪の表情や並ぶ姿が目に浮かぶ。すべてのものがゆったりと在るがままに。雲雀の声も聞こえる。
のどけしや笑ふ埴輪の並ぶ里 神奈川県/草野洋二さん(88)
短歌
優秀作
◆選者から
優秀作の春さん、ふわふわの菜の花のたとえが絶妙で、読者に幸福感を感じられる見立てです。中根さん、下の句の助詞の使い方が独特です。いのちは春を静かに育つ、という言い方にははっとさせられ、詩になっています。
スクランブルエッグのようにふわふわの菜の花ゆれる通勤の道
静岡県/春ひよりさん
大雪の下に塞がる土の中いのちは春を静かに育つ
長崎県/中根涼さん(63)
川柳
優秀作
◆選者から
最優秀作の山内弘子さん、お茶によく通った道の「むくげ」を偲ぶ句。98歳の年輪の深さを感じます。
底紅のむくげ恋しやお茶の道 和歌山県/山内弘子さん(98)