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俳句・川柳・短歌
前号(2023年エール秋号)で
優秀作に選べれた作品をご紹介します。
たくさんのご投稿ありがとうございました。
俳句
優秀作
◆選者から
異常なほどの猛暑が四年振りの花火大会に祭りにと沸き立ったこの夏が、朝夕の涼しさにどこか遠く感じられます。
蚕のにほふ高窓農家秋の風 神奈川県/草野洋二さん(90)
雲海の渚に沈む棚田かな 大阪府/野口征四郎(80)
開発に伐らるる木々や残る蝉 東京都/志水美穂(57)
こすもすが並んで揺れて友がいる 埼玉県/福勢博子(80)
梅雨晴間トランポリンの声弾む 茨城県/横田則子(75)
短歌
優秀作
◆選者から
笠原さんの作の北岳は南アルプスの秀麗な高峰。本邦第二位の高山。その中腹の小屋は自分が泊まった頃はプレハブだったと回顧。かつての健脚だった女性の秀作。沢渡さんの作は、独白体のユニークな作。味わい深い歌。蓮見さんの歌は女性らしい繊細な歌だ。
北岳の動画に映る卸地小屋わが泊まりしはプレハブの小屋
埼玉県/笠原郁代さん(87)
秋ですねだから何だと自問する恋をしましょと陳腐な自答
東京都/沢渡隆さん(81)
窓のユリ揺れて人来る気配するポスト覗けば友らの便り
神奈川県/蓮見幸子(64)
川柳
最優秀作
◆選者から
八十路を越えても「恋のピリオド」はまだまだ、勇気をいただきました。
八十路きて恋はピリオドとはいかぬ 東京都/沢渡隆さん(81)
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